第4話
2012年01月31日 / カテゴリー: ナサザルカ
……なんで……。
胃の下が熱い。ジリジリと焦がれる、憔悴感。
張り詰めた神経
鼓膜を支配する脈拍
霞む視線
食いしばった歯 流れる汗 震える拳
俺の思考回路が廻り出し、全ての力で動揺自身へ縛り付ける。
もう一度だけ視線を上げる。
モニター。
そこにあるのは、
「……俺……?」
男二人にからむ俺だった。
世界が白くなっていく。
震える両手を見る。
違う。違う 違う… 違う! 違う!!
俺じゃない!こんなの知らないっ!!どうして…っ
脈拍とおなじスピードで後の写真も繰る。
最初の画像はノーマルラインだったらしい。
他に二枚にいたってはゲイというより特殊な行為としか言いようがない。
俺は「そういう」特質的な性癖はなく、あまりの絵になかなか直視できない。
絵からでさえ伝わってきそうな悪臭、痛み、熱と血のにおい。
それでも確かめずにはいられない。うめきながら凝視する。
三枚とも、同じ顔。
いつも鏡に映る俺の顔。
『寄るんじゃねぇ!』
『変態!』
思い出す、嫌悪の混じった視線と言葉。
ああ、だからだ…。
だから皆逃げたんだ…。
俺は酔ってこんなことしたのか?いや、そんなわけない。俺はどちらかというと潔癖症の部類にはいる。
それにしても誰が撮った、いや、作って載せた?
そしてなんで誰も俺だと信じて疑わない?
例え俺の顔でも俺を知っている奴ならわかるだろ。なんで俺かどうか確かめない?
そもそも、なんで皆これを知っているんだ?一般的なサイトでもないだろ。
考えれば考える程おかしい。
脳の奥がぼぅっとしたまま視線を動かす。
それに俺はこんなところに黒子なんて無い。
体が違うんだ。コラージュしやがった。
だめだ、それにしたって、俺の黒子の位置まで知っている奴が何処にいる?
それでも、それにしたって…。
何故誰も俺を信じてくれない?
生暖かい何かが、手に堕ちる。
色々な意味で呟いた。
「なんだよこれ……。」
滴る。
【 第4話/終 】











